渋谷・青山の美容室 HAIR GUEST
オーナーの宮腰さんに、ヘアーゲストのこだわりやコンセプトについて語ってもらいました。
(インタビューアー: 浦部洋一 Cellotone)
(前編はこちら)
ヘアーゲストのこだわり
── もしお客さまが来店されて、今流行のカットをしてほしいと言われたら、そういうカットをするんですか?
宮腰:僕らも、そういうカットは出来ます。ただそれを、僕なりの今風のカットの仕方に変えますね。
まるまる流行のまんまじゃなくて、切る人間がそれをどうアレンジするか。もっと基本的なその人に合った形にしておいて、それに今風のテイストを入れるのが一番いいわけですよ。
── そのとき、そのお客さまの反応は?
宮腰:今まで落ち着かなかった髪が、すごく落ち着いたとか、伸びて来た時の崩れ方が全然違うとか、カットが長持ちするとか、そういうことは、皆さんよく言われますね。
今までどうしようもなかったんだけど、すごく手入れが簡単になったとか。
今までは、全然逆の事をやっていたりしたわけですよ。たとえば、ボリュームを出したいのに、ボリュームが出ないように切っちゃってるとか。流行だけにとらわれて、そういうことになっちゃってるという話はよく聞きます。
僕は、最近、あまり若い方を担当しないのですが、30〜40代くらいの主婦の方から、高校生くらいの娘がいて、娘と同じような雰囲気を出したいな〜と相談されたりします。
今の人は、そういうのあるじゃないですか(笑)母は母らしくではなくて、「私も今の流行をちょっと取り入れて」と。それで、僕らも、そういう流行のテイストを、ちょっとずつ取り入れながら、やっていたりします。
だけど、基本理念というか、カットの理念、というのはあるので、そこは絶対に譲れない部分です。
それが嫌だったら、他のお店に行ってください、という話になりますね。
── 得意なスタイルや得意な技術はありますか?
宮腰:「得意」という言葉自体があんまり好きではないですね。
うちは、アップが得意ですよとか、ヘアーメイクばっちりとか。
そう書いてあること多いんですけど、本当にそうなのかな…と。
しいて言えば、重視しているテーマは「髪の毛の健康」ということですね。
例えば、ヘッドスパに力を入れていたり、うちでしかやっていないハーブカラーとか。
そういうのものは他のお店とは全く違う事をやっているし、なんでそういうものを取り入れたかというと、やっぱり本当に髪の健康を考えながら仕事がしたいという想いがあるから。
もちろん、カットが上手い下手というのはあるけども、それは技術者から見た話で、お客さまからみると、自分が気に入るかいらないかが、上手い下手になってしまうので、言葉にするとなんとも難しくなってしまう。
そうじゃなくて本当に提供できるものというのは、カットもそうなんですが、切り方で傷むカットというのもあるんですよ、そういうのも傷ませないようにしたりとか。
とにかくうちは、健康をベースとしての仕事や技術づくりを売りにしています。
よく美容室にいって、モノを薦められた時に、うっとうしいなあと思う方が多いかもしれません。
ただ、本当にその人に必要だな、これやっといたほうがいいよな、これだけ傷みやすいからこういうの使ったほうがいいよな、そういう感覚で、僕らはお客さまに必要だから、話をしています。
商売だから薦めているという感覚じゃないということですよね。
── それがカウンセリング重視ということなんですね。以前は、そういうことを、全国飛び回って地方の美容師さん達にも指導されていたのですか?
宮腰: そうなんです。あと、昔は、基本的なカットや切り方を教えてました。
今は、技術的なものは、どこでもそんなに差はないんですよ。
昔はその店でしかそのスタイルはできない、ということがありましたが、今はだいたいどこでも切れるんです。
どの程度、髪型が持つか持たないか、手入れがしやすいかどうか、その辺りが技術力だと思うんですよ。
その技術をしっかりと身につけているかどうかで、差がでてくるんじゃないかなと思います。
あとは話題性ですよね。雑誌の仕事してたりとか。ありますよね。
今までは、うちのコンセプトに共感いただいているお客さまから、お客さまを紹介してもらうような形で地道にやっていたんですけれど、それ以外に、うちのサイトを見た方にも、そういうこだわりが伝わってくれると、うれしいですね。
(インタビュー終わり)
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